徒歩1分は80メートル？ 不動産広告の「図面」と「現況」が違う時の対処法
「徒歩1分＝80メートル」のルール
不動産広告の「徒歩〇分」という表記は、「不動産の表示に関する公正競争規約」で決められています。 基準は「80メートルを1分」で歩くこと。
例えば、駅から800メートルの距離にある物件なら、 800m ÷ 80m ＝ 徒歩10分 と表記されます。
ここで重要なのは、この計算には以下の要素が含まれていないことです。
信号待ちの時間
坂道や歩道橋のアップダウン
踏切の待ち時間
歩道の混雑具合
つまり、あくまで「地図上の距離を一定速度で歩いた場合の理論値」に過ぎないのです。実際には、表示分数＋数分見ておくのが安全です。
起点は「駅の改札」ではない？
もう一つの落とし穴が、「どこから測っているか」です。 広告上の「駅」とは、基本的に「物件に一番近い駅の出入り口」を指します。
もし、その出入り口から改札まで地下通路を5分歩くような大きな駅だった場合、 「徒歩1分（駅出口まで）」＋「構内移動5分」＝ 実質6分 かかることになります。 「駅チカ」と思って飛びついたら、毎朝の通勤が意外と大変だった、という失敗はここで起こります。
「現況優先」という言葉に注意
物件図面（販売図面）の隅っこに、小さく「図面と現況が異なる場合は現況を優先します」と書かれているのを見たことがありますか？
これは、「図面にエアコンありと書いてあっても、実際になかったら『ない』のが正解です」という免責文言です。 もちろん、嘘を書くのはNGですが、リフォーム前後で間取りが変わっていたり、植栽が撤去されていたりと、情報の更新が間に合わないことはあります。
だからこそ、FUSIONではお客様に「必ず一度は現地を見る（内見する）」ことを強くおすすめしています。 数字や図面だけでは分からない「空気感」「日当たり」「実際の距離感」こそが、住み心地を決める一番の情報だからです。
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